猫の避妊・去勢手術は必要?時期や費用、術後ケアまで完全ガイド

飼い主として、飼い猫の子供を見てみたいという気持ちは自然なものだと思いますが、生まれた子猫もちゃんとお世話できるか、里親が探せるかも考えなくてはなりません。手術で繁殖の可能性を奪ってしまうことや、手術に罪悪感を感じる飼い主もいるかもしれません。

実際は、獣医師いわく、「手術を受けても猫は悲しまない」「将来赤ちゃんを産みたいな、とは考えていない」とのこと。

避妊・去勢手術は、猫の健康を守り、望まない繁殖を防ぐために大切な選択肢のひとつです。判断は飼い主に任されていますが、日本では約8割のかたが手術を選択しています。

  • 環境省の資料(公益社団法人日本獣医師会及び一般社団法人ペットフード協会による調査結果を引用)によると、飼育されている猫への不妊・去勢措置の実施率は増加傾向で推移し、現在約83%であると報告されています(インターネット調査による)

ただし、手術にはメリットだけでなく、知っておくべきリスクもあります。この記事では、避妊・去勢手術の適切な時期や費用、術後のケアまで、わたし自身の経験も交えながら詳しくお伝えします。

nalu

猫にとって最良の選択ができるよう、一緒に考えていきましょう

じゅにあ

手術って聞くと不安だよね。でも正しい知識があれば安心できるよ

この記事がおすすめな人
  • 猫の避妊・去勢手術を検討している飼い主さん
  • 手術の適切な時期や費用を知りたい方
  • 術後のケア方法や注意点を事前に確認しておきたい方
  • メリットとデメリットを比較して判断したい方
Contents

猫の避妊・去勢手術とは?基礎知識を知っておこう

避妊・去勢手術は、猫の繁殖能力を取り除く外科手術のことです。

メス猫の場合は「避妊手術(卵巣・子宮摘出)」、オス猫の場合は「去勢手術(精巣摘出)」と呼ばれます。どちらも全身麻酔をかけて行う手術で、通常は日帰りまたは1泊入院で完了します。

手術を受けることで、発情期特有の行動がなくなり、猫も飼い主さんも穏やかに過ごせるようになることが多いです。

じゅにあ

手術って大がかりに聞こえるけど、実は日帰りでできることも多いんだよ。ぼくも日帰りだったよ!

避妊・去勢手術を受けるメリット

避妊・去勢手術には、猫の健康と生活の質を向上させる多くのメリットがあります。

望まない繁殖を防げる

猫は繁殖力が非常に高く、1回の出産で4〜6匹の子猫を産むこともあります。室内飼いでも、発情期に脱走してしまうケースは少なくありません。

手術を受けることで、望まない妊娠や子猫の増加を確実に防ぐことができます。

発情期のストレスから解放される

発情期を迎えた猫は、大きな声で鳴き続けたり、落ち着きがなくなったりします。

メス猫は甲高い声で鳴き、オス猫はスプレー行為(強い臭いのあるおしっこをあちこちにかける)をすることも。手術を受けることで、こうした行動がほとんどなくなり、猫自身もストレスから解放されます。

病気のリスクを減らせる

避妊手術を受けたメス猫は、卵巣や子宮の病気(卵巣腫瘍、子宮蓄膿症など)にかかるリスクがゼロになります。

去勢手術を受けたオス猫も、精巣腫瘍や前立腺の病気を予防できるほか、ケンカによるケガや感染症のリスクも減少します。

性格が穏やかになることが多い

手術後は攻撃性が減り、性格が穏やかになる猫が多いです。

特にオス猫は縄張り意識が弱まり、他の猫や人に対してフレンドリーになる傾向があります。

避妊・去勢手術のデメリットや注意点

メリットが多い避妊・去勢手術ですが、知っておくべきデメリットもあります。

全身麻酔のリスクがある

どんな手術でも、全身麻酔には一定のリスクが伴います。

特に心臓や腎臓に持病がある猫、高齢猫の場合は、術前検査でしっかり健康状態を確認することが大切です。信頼できる獣医師に相談しながら進めましょう。

太りやすくなる傾向がある

手術後は多くの猫がホルモンバランスが変化し、代謝が落ちて太りやすくなります。

nalu

わがやの猫は体重の変化はありませんでしたが、体重が増えてきた猫でも、避妊・去勢後用のフードで対応できますので心配ありませんよ

一度手術をすると元には戻せない

避妊・去勢手術は不可逆的な処置です。

将来的に繁殖させたいと考えている場合は、慎重に判断する必要があります。ただし、繁殖の予定がない家庭猫であれば、手術を受けるメリットの方が大きいと言えるでしょう。

避妊・去勢手術を受ける適切な時期

手術を受けるタイミングは、猫の健康状態や成長に合わせて判断します。

避妊・去勢手術は、いきなり動物病院に行っても実施できません。獣医師の診断を受け、手術が出来るかどうか判断してもらいましょう。

生後6か月前後が一般的

多くの獣医師が推奨するのは、生後6か月前後です。

この時期は身体がある程度成長し、麻酔のリスクも低く、初回発情を迎える前に手術できることが多いためです。ただし、猫の成長スピードは個体差があるため、かかりつけの獣医師と相談しながら決めましょう。

早期手術(生後2〜4か月)という選択肢もある

近年では、保護猫の譲渡前に生後2〜4か月で手術を行う「早期不妊手術」も増えています。

早期手術にはメリット・デメリット両方があるため、専門家の意見を聞いて判断することが大切です。

じゅにあ

僕は4ケ月で去勢手術を受けたけど、何も問題はなかったよ

成猫でも手術は可能

成猫になってから迎えた猫や、手術のタイミングを逃してしまった場合でも、健康状態に問題がなければ手術は可能です。

高齢になるほど麻酔のリスクは高まりますが、発情期の問題行動や病気予防の観点から、手術を検討する価値は十分にあります。

避妊・去勢手術にかかる費用

手術費用は動物病院によって異なりますが、一般的な相場をお伝えします。

メス猫の避妊手術:2〜4万円程度

メス猫の避妊手術は開腹手術となるため、去勢手術よりも費用が高めです。

病院によっては術前検査や術後の痛み止め、抜糸の費用が別途かかる場合もあります。

オス猫の去勢手術:1〜2万円程度

オス猫の去勢手術は比較的シンプルな処置のため、費用は低めです。

日帰りで済むことが多く、術後の回復も早い傾向があります。

nalu

わがやの手術代は¥7,000でした。

自治体の助成金制度を活用しよう

多くの自治体では、猫の避妊・去勢手術に対する助成金制度を設けています。

数千円から1万円程度の補助が受けられることもあるので、お住まいの地域の制度を事前に確認しておくと良いでしょう。

手術当日の流れと準備

手術当日は、以下のような流れで進むことが一般的です。

術前の絶食・絶水

手術の12時間前から食事を、6時間前から水を与えないようにします。

全身麻酔中の嘔吐を防ぐための大切な準備です。病院から指示があるので、必ず守りましょう。

朝、病院に預ける

多くの場合、午前中に病院へ猫を預けます。

キャリーケースに慣れさせておくと、当日の移動がスムーズです。

手術と術後の観察

手術は30分〜1時間程度で終わることが多く、その後は麻酔から覚めるまで病院で観察します。

日帰りの場合は夕方に迎えに行き、1泊入院の場合は翌日のお迎えとなります。

抜糸

抜糸が必要な場合は、1~2週間ほどで再び病院へ行き抜糸をします。

術後から抜糸までは、傷口をなめないよう、腹帯や、エリザベスカラーを付けるのが一般的です。

nalu

じゅにあは帰宅後は、麻酔が残っていてふらふらしていたので、しばらくは、歩き回らないように見守っていました。
夕方には元気にごはんを食べていて、意外と回復が早くてびっくり!

術後のケアと注意点

手術後は、猫が快適に回復できるよう環境を整えてあげましょう。

エリザベスカラーで傷口を守る

手術後は傷口を舐めないよう、エリザベスカラーを着けることがほとんどです。

嫌がる猫も多いですが、傷口が化膿するリスクを防ぐために必要な処置です。柔らかい素材のカラーを選ぶと、猫の負担が軽くなります。

ソフトタイプのエリザベスカラーのおすすめはこちらです。

術後に1度だけ使うのではなく、猫枕として普段使いもできるので無駄になりません。

安静に過ごせる環境を作る

手術当日から数日間は、激しい運動を避け、静かに過ごせる場所を用意します。

高い場所への登り降りも控えさせた方が安心です。トイレや水、フードは猫が動きやすい場所に置いてあげましょう。

傷口の観察と異変の早期発見

毎日傷口をチェックし、赤く腫れていないか、出血していないかを確認します。

食欲がない、元気がない、嘔吐するなどの症状が見られたら、すぐに病院に連絡しましょう。

抜糸までの期間

メス猫の場合、術後7〜10日で抜糸することが一般的です。

オス猫は糸を使わない方法で縫合することも多く、抜糸不要な場合も。

じゅにあ

ぼくは「吸収糸」で縫合されたので、抜糸の必要はなかったです

手術を受けるか迷ったときの判断基準

「本当に手術を受けさせるべきなのか」と悩まれているからこそ、こちらの記事にたどり着いた飼い主さんもおられると思います。以下の基準も確認していただき、判断材料にしていただければと思います。

完全室内飼いでも手術は推奨される

「外に出さないから大丈夫」と思っていても、発情期の問題行動や病気のリスクは残ります。

また、万が一脱走してしまった場合、望まない繁殖につながる可能性もあります。完全室内飼いであっても、手術を受けることで猫の生活の質が向上することが多いです。

繁殖の予定がないなら手術がおすすめ

ブリーダーとして繁殖を計画している場合を除き、一般的な家庭では手術を受けるメリットが大きいと言えます。

猫自身の健康面、飼い主さんの負担軽減、そして社会的な責任の観点からも、手術は推奨される選択です。

信頼できる獣医師に相談しよう

迷ったときは、かかりつけの獣医師に相談するのが一番です。

猫の健康状態や生活環境を踏まえて、適切なアドバイスをもらえます。複数の病院で話を聞いてみるのも良いでしょう。

まとめ

猫の避妊・去勢手術は、猫の健康を守り、穏やかな暮らしを支える大切な選択です。手術を受けることで、発情期のストレスから解放され、病気のリスクも減らせます。もちろん麻酔のリスクや術後の体重管理など、注意すべき点もありますが、適切なタイミングで信頼できる獣医師のもとで手術を受けることで、安心して進められます。

わたし自身も、手術前は不安でいっぱいでしたが、術後の猫の穏やかな様子を見て「決断して良かった」と心から思いました。大切なのは、猫一匹一匹に合ったタイミングと方法を選ぶこと。この記事が、あなたと猫にとって最良の選択をする助けになれば嬉しいです。

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