ブラシって、選ぶのが地味に難しいんです。
じゅにあのために最初に買ったスリッカーブラシは、ピンが少し硬くて怖がってしまい、ほとんど使えませんでした。
次に試したラバーブラシは気に入ってくれたものの、換毛期の抜け毛には少し物足りない。「結局どれが正解なの」と、何度思ったかわからないくらいです。
猫のブラシはざっと見ただけでも、
- スリッカー
- ピンブラシ
- ラバーブラシ
- グローブ
- コーム
と種類が多くて、しかも猫の毛質や性格によって向き不向きが全然違います。「人気商品」を買っても、「うちの猫には合わない」ということが十分ありえます。
- ブラシ・コームの種類と、それぞれの特徴
- 短毛種・長毛種・セミロング別のおすすめの選び方
- ブラッシングを嫌がる猫への最初の一歩
- 換毛期・アンダーコートに特化したブラシの見分け方
- 複数持ちするなら、この組み合わせがおすすめ
この記事では、ブラシの種類ごとの特徴と、短毛・長毛・ブラッシングを嫌がる猫それぞれに向いている選び方を解説します。じゅにあとの失敗経験もふくめて、できるだけ現実的な視点でお伝えします。
「猫のブラシ選びで失敗する理由」

ブラシ選びで失敗しやすいのは、主に次の3つです。
- 猫の毛質に合っていない
- 猫の皮膚の敏感さに合っていない
- 猫の性格(ブラシへの慣れ度)を考えていない
この3点を最初に押さえておくと、選ぶ基準がシンプルになります。
ブラシ選びは「猫に合うものを選ぶ」という視点が第一で、評価の高さや見た目の良さよりも大切です。
猫のブラシ・コームの種類と特徴
スリッカーブラシ

向いている猫
長毛種・セミロング・換毛期の抜け毛が多い猫
注意点
皮膚が薄い猫・ブラッシング初心者の猫には慎重に
細いピン状のワイヤーが並んだブラシで、猫用ブラシの中で最も一般的です。
抜け毛や絡まった毛をほぐすのが得意で、換毛期の長毛種にはとくに重宝します。
ただし、ピンの硬さには大きな差があります。
「ソフトタイプ」と書かれていても、猫には硬すぎることがあり、強く押し当てると皮膚を傷つける恐れも。
naluじゅにあが最初に怖がったのも、このタイプの使い方が原因でした。
使い方のポイントは「毛に乗せて軽く滑らせる」感覚で。
ピンブラシ


向いている猫
長毛種の仕上げ・毛並みを整えたい・皮膚が敏感な猫
注意点
これ1本で抜け毛をしっかり取るのは難しい
丸い先端のピンが並んでいるブラシで、人のヘアブラシに近い形状です。
スリッカーより皮膚への刺激が少なく、ブラッシングの仕上げや日常的に毛並みを整えるのに向いています。
抜け毛をしっかり取るよりも、「整える・ツヤを出す」目的がメイン。スリッカーで抜け毛を取ったあとの仕上げとして使うと効果的です。
ラバーブラシ(シリコンタイプ)


向いている猫
短毛種全般・ブラッシング嫌いな猫・子猫・皮膚が敏感な猫
注意点
絡まった毛のほぐしや、大量の抜け毛には不向き
やわらかいゴム素材で、短毛種の抜け毛取りにとても使いやすいタイプです。
静電気が起きにくく、猫の皮膚への刺激も少ないため、ブラッシングが苦手な猫の慣れさせ用としても活躍します。
「撫でているのかブラッシングしているのかわからない」くらい自然に使えるのが強みです。
換毛期の大量の抜け毛には少し物足りないことがありますが、普段のメンテナンスとスキンシップを兼ねるなら十分◎。
グローブブラシ(手袋型)


向いている猫
ブラッシングを極度に嫌がる猫・子猫・撫でられるのが好きな猫
注意点
本格的な抜け毛ケアには物足りない
手袋の手のひら側に突起がついていて、撫でながら抜け毛を取れるタイプ。
「ブラシを持つ」という動作がないため、猫が最も警戒しにくいのが特徴です。
ブラッシングを嫌がる猫への最初の一歩として使うのに向いています。
ただし、細かい毛の絡まりをほぐしたり、アンダーコート除去などの本格ケアには向きません。
ファーミネーター(アンダーコート専用ブラシ)


向いている猫
換毛期に抜け毛が爆発的に増える猫
注意点
使いすぎ・強い力での使用は皮膚に負担。週1〜2回が目安
アンダーコート(下毛)を効率よく取り出すことに特化したブラシで、換毛期に圧倒的な効果を発揮します。一度使うと、とれる毛の量に驚く飼い主さんが多い商品です。
ただし使いすぎると皮膚を傷つけるため、頻度と力加減には注意が必要です。
週1〜2回、換毛期に限定して使うのが基本で、毎日の日常ケアには向いていません。



ほんとに驚くほどの量の毛が取れます。わがやの換毛期必須アイテムです。
コーム(くし)


向いている猫
長毛種・セミロング・絡まりが多い猫の仕上げ確認
注意点
これ単体でメインのブラッシングをするのは非効率
目の粗いものと細かいものがあり、ブラシの後仕上げや絡まりチェックに便利です。
長毛種のケアでは、仕上げとして1本持っておくととても便利です。
目の粗いコームでほぐして、目の細かいコームで整える、という順番で使うのが基本です。コームだけで全体のブラッシングをしようとすると時間がかかるので、スリッカーやピンブラシとのセット使用が向いています。
毛質・状況別のおすすめ選び方


ここまでの内容を整理すると、こんなイメージになります。
| 猫のタイプ・状況 | まず持つべき1本 | 余裕があれば追加 |
|---|---|---|
| 短毛種(日常ケア) | ラバーブラシ | スリッカー(ソフト) |
| 短毛種(換毛期) | スリッカー(ソフト) | ラバーブラシ |
| 長毛種・セミロング | スリッカー(ソフト) | コーム・ピンブラシ |
| 換毛期に抜け毛が大量 | ファーミネーター | スリッカー |
| ブラッシング嫌いな猫 | グローブブラシ | ラバーブラシ |
| 子猫・慣れさせ中 | グローブブラシ | ラバーブラシ |
| シニア猫 | ラバーブラシ(やさしい力で) | ピンブラシ |
まず1本だけ選ぶなら、
- 短毛種→ラバーブラシ
- 長毛種→ソフトタイプのスリッカーブラシ
を最初に試してみるのがおすすめです。
「複数持ち」するなら、この組み合わせが使いやすい
ブラシは1本だけで完結させようとすると、どうしても物足りなくなります。用途で使い分ける「複数持ち」が、長い目で見るとコスパも満足度も高くなります。
- 短毛種の基本セット
-
- ラバーブラシ(日常)
- スリッカーソフト(換毛期)
-
この2本があれば、ほとんどの場面に対応できます。
- 長毛種の基本セット
-
- スリッカーソフト(メイン)
- コーム(仕上げ確認)
- ピンブラシ(整え)
-
この3本が揃うと安心です。換毛期にはファーミネーターを追加するのも選択肢です。
- 嫌がる猫の慣れさせセット
-
- グローブブラシ(ステップ1)
- ラバーブラシ(ステップ2)
- スリッカーソフト(ステップ3)
-
という順番で段階的に移行すると慣れやすいです。
猫のブラシを選ぶ時にチェックしておきたい3つのポイント
猫の皮膚は薄くて敏感です。最初は「ソフト」「やさしい設計」を選んでおくと安心です。
特にスリッカーブラシはピンの硬さに差があるので、実際に手の甲で試せるなら試してみてください。
ブラッシング中に猫が動くことは多いです。猫が動いても扱いやすいグリップがしっかりしていて、手首が疲れにくい形状のものを選ぶと、続けやすくなります。
毛が取り出しやすい構造か、水洗いできるかも確認しておくと便利です。
スリッカーブラシはボタン一押しで毛を押し出せる「セルフクリーニング機能」付きのものが使いやすいです。
「高価なブラシ」と「安価なブラシ」、どこが違うの?
高いブラシが絶対に良いとは限りません。
大切なのは猫の毛質・皮膚・性格に合っているかどうか。
ただし、安すぎるブラシはピンが折れやすかったり、グリップが滑りやすかったりすることもあるので、1,000〜3,000円程度の中価格帯が「失敗しにくいゾーン」とも言えます。
まず1本試して、猫の反応を見てから追加のが賢い選び方です。
関連記事として、ブラッシングの正しい方法と手順はこちらでまとめています。




猫のブラシの選び方 Q&A
- 子猫にブラシはいつから使える?
-
生後3〜4週間ごろから軽いタッチで触る練習はできます。
本格的なブラッシングは生後2〜3か月ごろから慣れさせ始めるのが一般的です。最初はグローブブラシやラバーブラシで「撫でられる感覚」に慣れさせることから始めると安心です。 - 洗えるブラシと洗えないブラシ、どちらがいい?
-
清潔に保ちやすいのは洗えるタイプ。ただし乾燥不足はカビの原因になるため、しっかり乾かすことが大切です。
- ブラシで毛が取れないのはなぜ?
-
ブラシの種類が毛質に合っていない、力が弱すぎる、方向が逆などが原因。
毛の流れに沿って動かすことと、アンダーコートが多い猫にはファーミネーターのような専用ブラシを試すのもひとつの方法です。
まとめ
ブラシ選びの正解は1つではありません。
同じスリッカーブラシでも、猫によって「全然平気」な子もいれば「触れただけで逃げる」子もいます。
大切なのは猫の反応を見ながら調整すること。
最初は受け入れてもらえなくても、タイプを変えたり、慣れさせる順番を工夫したりすることで、少しずつ変わってくることがほとんどです。
じゅにあも今では、ブラシを取り出しても逃げなくなってきました。それまでには時間がかかりましたが、焦らずに続けてよかったと思っています。
最初の1本はとりあえず試してみる、くらいの気軽さで。合わなければ変えればいいだけです。
不要になった猫用品はメルカリ等で譲って次のブラシ購入資金にするのも◎。
毛玉の吐き戻しが続く場合は、おやつで内側からケアする方法も参考になります。










