先住猫との対面、うまくいくコツ|仲良くなるまでのステップ

猫をもう一匹迎えたい。でも、先住猫との相性が心配…。
そんな不安を抱える方に向けて、猫同士の対面をスムーズに進めるためのコツをまとめました。
実際に多頭飼いを経験している筆者(nalu)の経験も交えながら、安心して進められるSTEPでお届けします。

この記事で分かること
  • 先住猫と新入り猫の対面を成功させるステップについて
  • 猫同士の距離感を縮めるための工夫について
  • 対面時に注意すべきポイントやNG行動について
  • 実体験から得た、うまくいったケースのヒントについて
Contents

猫同士の引き合わせのステップ

このステップは、ゆっくりと着実に進めると成功します。
時間をかけて引き合わせるのは、猫同士がなるべく短時間で信頼関係を築き、よりよいお友達になれるようにするためです。

猫を迎える準備

次の猫を迎える前に、いくつか準備をしておくと、後のステップがぐっとスムーズになります。まずは、お部屋の「交通整理」と「安全対策」を見直してみましょう。

対面前に見直したいお部屋のポイント

すでに先住猫がいるご家庭では、棚にいたずら防止のロックを付けたり、コードカバーで感電対策をしているかもしれません。
ただし、床に置いたオープン棚やソファーの下など、先住猫が問題なく過ごしていた場所でも、新入り猫がいたずらしたり、そそうをしてしまう可能性があります。

たとえば、2段のオープン棚がある場合、下段のスペースは猫が入り込みやすく、そそうの可能性があるほか、追い込まれたときに逃げ場がなくなることもあります。
一方で、上段は高さがあるため、猫がジャンプして逃げられることが多く、行き止まりになりにくい傾向があります。
こうした「下の一段目」のような空間は、猫同士の関係がまだ安定していない時期には、ストレスの原因になることがあります。
新入り猫が安心して過ごせるよう、家具の下段や隙間スペースも含めて、ふさいでおくと安心です。

以下のようなポイントをチェックしておくと安心です。
  • キャットウォークに行き止まりがないか
  • キャットタワーが窓際など、落ち着ける場所にあるか
  • 猫同士が自然に距離を取れるスペースがあるか
  • 共有スペースでの居場所が偏らないように配置されているか
nalu

新入り猫が「この家は安心できる」と感じられるように、環境を整えておくことが、対面の成功にもつながります。
準備が整ったら、いよいよ新しい猫を迎えるSTEPです!

STEP

新しい猫を迎える
(数日~1週間)

新入りねこを家に入れるときには、先住猫に、新入り猫を連れて帰宅したところを見られないようにしましょう。直接新入りねこ専用の部屋に向かい新入りねこが早く家に慣れるようリラックスさせてあげましょう。
里親やブリーダーから引き取った場合は、新入りねこの「におい」のしみついたものをもらってくるとより安心させられます。

  • いきなり対面させない

新入り猫が来ても、先住猫にいきなり会わせたりしてはいけません。多くの猫は、突然縄張りに入ってきた侵入者を脅威と感じてしまうからです。

  • 新入りねこ専用の場所を作る

新入りねこは先住猫と隔離して別の部屋に入れます。人間のにおいに、猫が自分のにおいと混ぜることでそこが自分の家だと感じられるようになります。

STEP

ドアをはさんで食事する(数日~1週間)

猫を怖がらせずに何かを初体験させるには、嗅覚から慣れさせるのが一番良い方法です。ドアをはさんで食事させる方法は嗅覚をうまく使って、猫同士が良い印象を持たせるのに効果的です。

  • ドア越しの食事

新入りねこと先住猫にフードを用意して、ドアから等間隔の距離を空けてそれぞれ置きます。距離は最初は1〜2メートルほど空けて、様子を見ましょう

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経験から言うと、新入り猫のいる部屋のドア越しでおこなうと一番うまくいきます。

  • 少しずつ近づける

お互いの猫が安心してフードを食べられているようであれば、少しずつフードボールをドアに近づけていきましょう。近づけた後に、どちらかの猫がイライラとした様子を見せたりするようであれば、また少し距離を取って、様子を見ましょう

2匹とも30㎝程度の距離で問題を起こさずに食事をすることが出来るようになったら、次の段階(STEP3)に進みましょう。

STEP

においの交換

  • 先住猫と新入り猫それぞれに、互いのにおいの付いたものをかがせる

先住猫の部屋にある毛布やおもちゃなど、においのしみついたものを新入りねこの部屋に移動し、他の猫の存在を認識させる。
同じように、新入りねこの部屋にある毛布やおもちゃなど、においのしみついたものを先住ねこの部屋に移動し、他の猫の存在を認識させる。

STEP

居場所の交換

新入り猫が部屋の窓辺で外を眺めるようになったり、ドアを開けたときに部屋の隅に逃げたりしなくなり、縄張りに自信が持てたら、居場所の交換を始めます。

  • 新入りねこと先住猫の場所を変える

新入り猫と先住猫の居場所の交換をします。新入りねこに家のほかの場所を散策させます。何度かこの交換を繰り返します。
元の場所に戻すときには、必ず日中の同じ時間帯にしましょう。こうすることで、どちらの猫にも1つの部屋に閉じ込めておくというストレスを与えずに済みます。

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居場所の交換は、ペースを保っていれば、1日1回でも2日に1回でも大丈夫!これといった決まりはありません。

じゅにあ

嬉しそうにしていたら1日に2、3回でも構わないよ!

STEP

相手を見せる

ここまでゆっくりと時間をかけてきました、2匹とも相手のにおいを認識できるようになった頃ですね。ついに、お互いの姿を見せるSTEPです。人間が無理に引き合わせたりせずに、猫たちの自然な行動に任せましょう。おうちの環境にもよりますので以下の2つの方法のどちらかを試してみてください。

  • 新入りねこの部屋のドア開ける

    ドアストッパーを置いてドアを少しだけ開けたままにする。
  • ペットゲートやケージ、網戸越しに引き合わせる。

    ペットゲートやケージの設置は簡単ですが、網戸越し、というのは、2匹の猫を人間が運ぶのではなく、網戸を外して新入りねこのドアに設置する、ということです。ケージや網戸ですと片方の猫が飛び越えて威嚇するという心配がありません。

いきなり全身をみせずに、バスタオルなどで隠しておいてチラ見せから始める方が無難です。威嚇しあったりしなければ、そのまま猫を自由にさせておきましょう。

対面にも便利なグッズ

猫用ペットゲート

簡易網戸タイプ


猫同士の相性が気になるときのチェックポイント

・「逃げる」「隠れる」場合は、無理に近づけない
・「しっぽを膨らませる」「唸る」場合は、距離を保つ

・近寄らなくても同じ部屋にいてリラックスしている
・一緒に寝る、グルーミングしあう

一緒に寝たり、互いに毛づくろいをしたりはもちろん、猫の場合は、同じ部屋にいる、というだけでも受け入れられたことになります。しかし、喧嘩ばかりでストレスが溜まり、下痢や嘔吐、体重減少、毛づくろいのし過ぎでハゲるといったことがあれば、同居は難しいかもしれません。そのようなときは、まず獣医師に相談してください。

まとめ

  • 猫同士の対面は、段階的に進めることでストレスを減らせる
  • 嗅覚(におい)から慣らしていくのが基本
  • 無理に仲良くさせようとせず、それぞれのペースを尊重する

先住猫の安心感を守ることが、うまくいく秘訣
猫同士の関係づくりは、時間がかかって当然。
早く仲良くなってほしい気持ちはあっても、焦らず、猫たちのペースを尊重してあげましょう。うまくいかないと感じたときは、STEPを振り返ってみることで、改善のヒントが見つかるかもしれません。

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