キャットタワーは猫の運動不足解消やストレス発散に欠かせないアイテムですが、「買ってみたら使ってくれない」「すぐに壊れてしまった」という声も少なくありません。適切なキャットタワーを選ぶには、猫の年齢や性格、そして何より安全性を考慮することが大切です。
- 猫の成長段階別の選び方
- 長く使えるキャットタワーの特徴
- 失敗しやすいキャットタワーの特徴
- 安全性を確保するための具体的な確認方法
- キャットタワーを選ぶ際の重要なチェックポイント
わがやでは以前、デザイン重視でキャットタワーを選んでしまい、痛い目に遭いました。ある日突然、トップ部分を支える柱が根元から折れて、じゅにあが落下してしまいました。幸いケガはありませんでしたが、本当に怖い経験でした。
それ以来、キャットタワー選びでは安全性を最優先にしています。特に、固定がしっかりできることと、トップ部分が頑丈に作られていることは絶対に譲れないポイントです。この記事では、わたしの失敗経験も踏まえながら、後悔しないキャットタワーの選び方を詳しく解説します。
キャットタワーが猫に必要な理由
キャットタワーは運動不足解消、ストレス発散、安心できる高い場所(見張り・隠れ場所)の提供、爪とぎといった猫の本能的な欲求を満たし、完全室内飼いの猫の健康と精神の安定に不可欠なアイテムです。

キャットタワーの役割
- 運動不足の解消
室内飼いの猫は運動量が不足しがち。上下運動ができるキャットタワーは、効率的な運動場所になります。 - ストレス発散
高い場所に登ることで猫の本能が満たされ、精神的な安定につながります。 - 爪とぎ場所の提供
多くのキャットタワーには爪とぎ機能が付いており、家具を守ることにもつながります。 - パーソナルスペースの確保
多頭飼いの場合、それぞれの猫が自分の居場所を持てるため、ストレス軽減に役立ちます。
ただし、どんなキャットタワーでもいいというわけではありません。選び方を間違えると、猫が使ってくれなかったり、事故につながったりする可能性もあります。
キャットタワー選びで最も重要な「安全性」
キャットタワーを選ぶ上で、何よりも優先すべきなのが安全性です。わがやで経験した柱の破損事故のように、構造的な欠陥があるタワーは猫に危険をもたらします。

絶対に確認すべき安全ポイント
1. トップ部分の支え方
一本の柱だけでトップ部分を支えているタイプは要注意です。特に体重のある猫や活発な猫の場合、柱に負担がかかりすぎて折れる危険性があります。
- 複数の柱で支えられていること
- トップ台座が広く、重心が安定していること
- 柱の接合部分が頑丈に作られていること
2. 固定方法の確認
キャットタワーが倒れないよう、しっかり固定できるかも重要なポイントです。
| 固定方法 | 特徴 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| 突っ張り式 | 天井と床で固定、安定性が高い | ★★★★★ |
| 据え置き型 | 重量で安定させる | ★★★☆☆ |
| 壁固定式 | 壁にネジで固定 | ★★★★☆ |
突っ張り式は天井の強度を確認する必要がありますが、最も安定性が高くおすすめです。据え置き型を選ぶ場合は、土台が広く重量のあるものを選びましょう。
3. 素材と耐荷重
猫の体重に対して十分な耐荷重があるかを確認してください。成猫の平均体重は3〜5kg程度ですが、大型猫種では7〜8kgになることもあります。
- 耐荷重は猫の体重の2倍以上が理想
- 柱の素材が硬く、しなりにくいもの
- 台座部分がたわまない厚みと強度
4. 定期的なメンテナンスチェック
購入時は問題なくても、使用していくうちに劣化することもあります。
- 柱のぐらつきや亀裂がないか月1回チェック
- ネジの緩みを定期的に確認
- 爪とぎ部分の消耗状態を確認
- 異音や異臭がしないか注意
わがやのように突然柱が折れる事故を防ぐためにも、定期的なチェックは欠かせません。
猫の成長段階別おすすめキャットタワー
猫の年齢や運動能力によって、適したキャットタワーのタイプは変わってきます。以下の表を参考に、猫に合ったタイプを見つけてくださいね。

成長別キャットタワー比較表
| 年齢・段階 | おすすめタイプ | 高さの目安 | 重視すべきポイント | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 子猫(〜6ヶ月) | 低めの据え置き型 | 80〜120cm | ステップの段差が小さい、転落防止の柵付き | 高すぎるものは避ける |
| 成猫(1〜7歳) | 突っ張り式 | 180〜260cm | 運動量が確保できる、複数の階層 | 安定性と耐荷重を重視 |
| シニア猫(7歳〜) | 低〜中程度の据え置き型 | 100〜150cm | 登りやすいステップ、滑りにくい素材 | 関節に負担をかけない高さ |
| 大型猫種 | 頑丈な突っ張り式 | 150〜230cm | 高い耐荷重、広い台座 | 耐荷重10kg以上推奨 |
| 多頭飼い | 複雑な突っ張り式 | 200〜260cm | 複数の居場所、出入り口が多い | それぞれの逃げ場を確保 |
子猫向けキャットタワーの選び方
子猫は好奇心旺盛ですが、まだ運動能力が未発達です。安全性を最優先に選びましょう。
- ステップの段差は20cm以内が理想
- 転落防止の柵や囲いがあると安心
- 高さは控えめに(80〜120cm程度)
- クッション性のある素材
子猫向けキャットタワーの選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。

成猫向けキャットタワーの選び方
成猫は最も活発に動く時期。運動量を確保できるタワーを選びましょう。
- 高さは天井近くまで使える突っ張り式
- ジャンプできる距離に複数の台座
- 爪とぎスペースが豊富
- 隠れ家やハンモックなどバリエーション豊富
シニア猫向けキャットタワーの選び方
関節や筋力が衰えてくるシニア猫には、登りやすさを重視したタワーがおすすめです。
- 階段状のステップで段差を小さく
- 滑りにくい素材(カーペットやフェルト)
- 高さは控えめに
- ゆったり休める広い台座
キャットタワーの素材と機能で選ぶ
安全性と成長段階を確認したら、次は素材と機能面をチェックしましょう。

柱の素材によるメリットデメリット
| 素材 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 麻縄巻き | 爪とぎに最適、耐久性が高い | 繊維が飛び散ることがある |
| カーペット巻き | 肌触りが良い、滑りにくい | 爪が引っかかることがある |
| 紙管素材 | 軽量、環境に優しい | 耐久性がやや劣る |
台座の素材
- フェルト・カーペット:滑りにくく安心、冬は暖かい
- 板材むき出し:夏は涼しいが滑りやすい
- クッション付き:寝心地が良い、シニア猫におすすめ
あると便利な機能
- ハンモック:猫が大好きなリラックススペース
- ハウス・隠れ家:安心できるプライベート空間
- おもちゃ付き:一人遊びができて運動不足解消
- 複数の出入り口:多頭飼いでも逃げ場が確保できる
設置場所で選ぶキャットタワー
キャットタワーは設置場所によっても選ぶべきタイプが変わってきます。

設置場所別の選び方
| 設置する場所 | 選び方や工夫 |
|---|---|
| 窓際 | 窓の高さに合わせた台座配置 外を眺められる高さ 日光が当たりすぎない工夫 |
| リビング | インテリアに馴染むデザイン 家族の様子が見られる高さ 倒れにくい安定した構造 |
| 寝室 | 夜間の移動音が少ない素材 コンパクトなサイズ 落ち着いたカラー |
| 狭い部屋 | スリムな突っ張り式 壁際に配置できるL字型 多機能でスペース効率が良いもの |
失敗しやすいキャットタワーの特徴
実際に使ってみて「失敗した」と感じるケースも少なくありません。以下のような特徴があるタワーは慎重に検討しましょう。

こんなキャットタワーは要注意
わがやの経験から言えるのは、キャットタワー選びではデザインより安全性の確認が第一だということです。
- デザイン優先で安定性が低い
見た目はおしゃれでも、倒れやすかったり強度不足だったりすることがあります。 - 組み立てが複雑すぎる
説明書が分かりにくく、正しく組み立てられないと事故のもとになります。 - 臭いが強い
接着剤や塗料の臭いが強いと、猫が近寄らないことがあります。 - メンテナンスしにくい構造
掃除がしにくい、部品交換ができないタイプは長く使えません。 - サイズ感が合っていない
台座が小さすぎたり、ステップの間隔が広すぎたりすると使いにくくなります。
キャットタワーのメンテナンスとカスタマイズ
キャットタワーは購入して終わりではありません。長く安全に使うためには、適切なメンテナンスが必要です。

日常のお手入れ
- 掃除機やコロコロで定期的に毛を除去
- 台座は拭き取り掃除で清潔に
- 爪とぎ部分の消耗をチェック
- ネジの緩みを定期的に締め直す
爪とぎ部分のDIY補修
爪とぎ部分は消耗が激しく、交換が必要になることも。わざわざ買い替えなくても、DIYで補修できます。
麻縄を巻き直したり、カーペットを張り替えたりすることで、キャットタワーを長く使えます。詳しい方法は以下の記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

カスタマイズのアイデア
- クッションを追加して寝心地アップ
- 吊り下げおもちゃで遊び場を充実
- 滑り止めマットで安全性向上
nalu猫の好みに合わせて、少しずつカスタマイズしていくのも楽しいですよ
予算別おすすめキャットタワー
最後に、予算に応じたキャットタワー選びのポイントをご紹介します。
予算別の選び方
| 予算 | 選べるタイプ | 注意点 |
|---|---|---|
| 〜5,000円 | 小型据え置き型 | 安定性と耐久性を必ず確認 |
| 5,000〜10,000円 | 中型据え置き型 | コスパが良い、選択肢も豊富 |
| 10,000〜20,000円 | 大型据え置き・突っ張り式 | 機能性と安全性のバランスが良い |
| 20,000円〜 | 高品質突っ張り式・デザイナーズ | 長期使用を前提に選ぶ |
購入前には、必ず口コミやレビューをチェックして、実際に使っている人の評価を参考にしましょう。


まとめ
キャットタワーを選ぶ際は、デザインや価格だけでなく、安全性を最優先に考えることが大切です。特に、固定がしっかりできるか、トップ部分が頑丈な構造になっているかは必ず確認しましょう。わがやのように柱が折れて落下する事故を防ぐためにも、定期的なメンテナンスチェックも欠かせません。
猫の年齢や性格、設置場所に合わせて最適なキャットタワーを選び、必要に応じてDIYでカスタマイズしていくことで、猫が長く快適に使える環境を整えられます。この記事が、あなたのキャットタワー選びの参考になれば嬉しいです。
ぜひ安全で快適なキャットタワーを選んであげてください。









