今回の名の変更申立ては、弁護士や司法書士に頼まなくても、自分で申立てできました。費用は収入印紙800円のみです。
この記事では、申立てを考え始めてから書類を郵送するまでの手順を、私の体験をもとにまとめています。
申立書の記載内容は項目ごとにご自身の内容を入れてください。読み終えたあと、手続きで迷う部分がないよう、できるだけ具体的に書きました。
- 本記事は個人の体験談です。制度は変更される場合があります。最新情報は管轄の家庭裁判所へご確認ください。
こんな人が申立てできます
- 長年、戸籍と異なる通称名を使用している
- 名前の読み方が一般的でなく、社会生活に支障がある
- 名前が難読で、日常的に不便を感じている
- 同性同名など、混同が生じている
「改名したい」という気持ちだけでは認められません。正当な理由と、それを裏付ける実績・証拠が必要です。
私の場合は、25年以上の通称使用実績が理由になりました。
証拠として何を提出したかの詳細はこちら

申立てから許可までの全体の流れ
| ステップ | 内容 | 私の場合 |
|---|---|---|
| ① | 申立書・証拠を準備する | 約2週間 |
| ② | 管轄の家庭裁判所を調べる | 即日 |
| ③ | 必要書類を揃える | 数日 |
| ④ | 申立書を郵送または窓口提出 | 1月24日投函 |
| ⑤ | 裁判所から連絡が来る | 1月29日ごろ電話 |
| ⑥ | 面談(呼び出しがある場合) | 2月4日 |
| ⑦ | 許可・審判書の受け取り | 面談当日 |
| ⑧ | 市役所で戸籍変更 | 翌日 |

申立書の入手方法
申立書は以下のいずれかで入手できます。
- 最寄りの家庭裁判所の窓口でもらう
- 裁判所の公式サイトからダウンロードして印刷する
裁判所公式サイト(書式ダウンロード)
書式はA4・2枚です。手書きでもパソコン入力でも問題ありません。
申立書の書き方(項目別)
記載例として、実在の歴史的人物の名前を使用しています。実際はご自身の情報を記入してください。2024年7月からの新五千円札の津田梅子(つだうめこ)さん

申立人の氏名・住所・生年月日
裁判所から連絡が取れるように正確に記入します。
変更前の名
現在の戸籍上の名(漢字・ふりがな)を記入します。
変更後の名
変更したい名(漢字・ふりがな)】を正確に記入します。
申立ての理由
ここが一番重要な項目です。
「なぜ変更が必要なのか」を具体的に書きます。
書き方のポイントは以下の通りです。
- いつから通称名を使い始めたか(年・きっかけ)
- どんな場面で通称名を使っているか(日常・仕事・郵便など)
- 戸籍名と通称名が違うことでどんな不便があるか
- 変更後の名前を使いたい理由
断定的な表現より、事実と不便の実態を淡々と書くほうが伝わります。
例 わたしが申立て理由として実際に提出した時のもの
- 名は別名です
私は、平成13年頃から現在に至るまでの約25年間、社会生活のあらゆる場面において通称名である「桜子」を使用してまいりました。
友人、知人、親族、近隣住民との交流においても、この通称名が完全に定着しており、戸籍上の名を知る者は極めて限られています。
10年以上前からは、公共料金(電気、ガス、水道)の契約や支払においても通称名を使用しており日常生活の実態は通称名にあります。
しかし公的な本人確認書類や行政手続きにおいては戸籍名を使用せざるを得ず、日常生活の実態と戸籍名が一致しないことにより、契約手続きや身分証明の際に多大な不便と混乱をきたしております。
長年の社会実績に即した名に変更することでこれらの支障を解消し、円滑な社会生活を営むことを切望いたします。
添付書類の記載欄
提出する証拠書類にチェックを入れます。
申立て先は、申立人の住所地を管轄する家庭裁判所です。
私は大阪家庭裁判所に提出しました。
管轄の裁判所は裁判所公式サイトの「申立書提出先一覧(家庭裁判所)」から調べられます。
必須書類
| 書類 | 取得場所 | 費用 |
|---|---|---|
| 戸籍謄本(全部事項証明書) | 本籍地の市区町村役場 | 約450円 |
| 収入印紙800円分 | 郵便局・コンビニ | 800円 |
| 郵便切手(裁判所からの通知用) | 郵便局・コンビニ | 最新情報を要確認 |
私の場合は電話での呼び出しだったため、切手は返還されました。
- 大阪では110円切手5枚でした【2026年2月時点】
証拠書類(通称使用実績)
これは必須ではありませんが、わたしの許可が下りた時のものなので参考の一例にしてみてください。
- 公共料金の明細(電気・ガス・水道など)
- 郵便物(通称名で届いているもの)
- 宅配の領収書(通称名のカナが入っているもの)
- 年賀状(第三者が通称名を認識していることがわかるもの)
コピーを事前に郵送し、現物は面談時に持参する形が一般的です。
証拠の選び方・枚数の目安はこちら(さきほどと同じリンクになります。)

提出方法
- 郵送(配達記録の分かるものが推奨)
- 窓口持参
私はレターパックプラスで郵便ポストに投函しました。追跡番号があるので届いたか確認できて安心です。
同封するもの
| 同封物 | 備考 |
|---|---|
| 申立書(原本) | 1部 |
| 戸籍謄本 | 原本 |
| 収入印紙800円 | 申立書に貼付 |
| 郵便切手 | 裁判所指定の額 |
| 証拠書類のコピー | 現物は面談時持参 |
書類が受理されると、裁判所から連絡が来ます。
書面で来る場合と、電話の場合があります。私は電話でした。
呼び出しがあっても、不許可を意味するわけではありません。確認事項がある場合に連絡が来ます。
面談の流れや当日の雰囲気については、こちらに詳しく書いています。

許可が出ると「審判書(謄本)」を受け取ります。
これはあくまで「認められた」という書類です。この時点ではまだ戸籍は変わっていません。
市役所の戸籍窓口でこの審判書を提示して、初めて戸籍に新しい名前が記載されます。
私は翌日に市役所へ行き、戸籍変更とマイナンバーの変更を同時に依頼しました。
申立てにかかった費用まとめ

| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 収入印紙 | 800円 |
| 切手 | 返還(電話呼び出しのため) |
| 戸籍謄本 | 約450円 |
| 交通費(往復) | 約580円 |
| 通信費(レターパックプラス) | 570円 |
| 合計 | 約2,400円 |
弁護士・司法書士への依頼費用は不要でした。
申立て前に確認しておくこと
- 戸籍の本籍地はどこか(謄本の取得先になります)
- 証拠書類は何年分あるか
- 申立ての理由を具体的に説明できるか
この3点が整っていれば、申立書は自分で書けます。
許可後の手続きについて
申立てが通ってからの名義変更手続きは、こちらにまとめています。

本記事は個人の体験談をもとに作成しています。制度・書式・費用は変更される場合があります。申立ての際は管轄の家庭裁判所へ事前にご確認ください。

