ペットフードの基準は、国や地域によって違うことをご存じですか?
猫の健康を守るために、毎日の食事選びはとても大切です。
けれど、ペットフードの安全性や品質を考えるうえで、国や地域によって基準が大きく異なることは、意外と知られていません。
この記事では、米国のAAFCO、欧州のFEDIAF、そして日本のペットフード基準を比較し、特に添加物の使用状況についてわかりやすくまとめました。「これは避けたい」「これは信頼できそう」と感じられる目を養うために、基準を決める参考になさってください。
- AAFCO・FEDIAF・日本の基準の違い
- 製造工程や表示ルールの考え方
- 日本で許可されている添加物一覧とその背景
- 飼い主として知っておきたい選び方のポイント
AAFCO・FEDIAFとは?
ー ペットフード基準の代表的な団体
ペットフードの安全性や品質を語るうえで欠かせないのが、
- AAFCO(米国)
Association of American Feed Control Officials - FEDIAF(欧州)
European Pet Food Industry Federation
という2つの団体です。
それぞれの基準は、世界中のペットフードメーカーや飼い主にとって重要な指針となっています。
AAFCO(米国飼料検査官協会)とは

AAFCOは、米国の州政府が採用する自主基準を策定している団体です。
主にペットフードの栄養成分や表示ルールを中心に定めており、「総合栄養食」として表示するための基準も明確です。
法的拘束力はありませんが、州法に組み込まれることで実質的な規制力を持ち、米国内では広く活用されています。
FEDIAF(欧州ペットフード工業会連合)とは

FEDIAFは、EU法に準拠した自主基準を策定している欧州の業界団体です。
栄養成分だけでなく、製造工程(HACCP)や衛生管理にも重点を置いています。
「コンプリートフード」と呼ばれる総合栄養食の基準も定めており、加盟国のペットフードメーカーが広く採用しています。
ガイドラインは定期的に更新されており、安全性と品質の向上を目指した取り組みが続けられています。
FEDIAF加盟国

HACCP(ハサップ)とは
食品の製造過程で危害を予測し、未然に防ぐための衛生管理手法です。
欧州ではこの考え方がペットフードにも導入されており、安全性の確保に役立っています。
「コンプリートフード」とは?
FEDIAFの栄養基準を満たし「コンプリートフード」と表示されている製品は、そのフードと水だけでペットの健康を維持できるように、必要な栄養素(タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルなど)がバランス良く配合されていることを意味します。
高タンパク質・高脂肪で穀物不使用のものが多く、アレルギーに配慮した製品を探している飼い主に選ばれる傾向があります。
日本の基準との違い
日本では、食品衛生法に基づく法的基準と、業界団体による自主規約が併存しています。
AAFCOやFEDIAFに比べて、製造工程や表示ルールの管理が緩やかな傾向があり、添加物の扱いにも違いがあります。

以下の表は、AAFCOやFEDIAF、日本の基準の違いを簡単にまとめたものです。
| 項目 | AAFCO(米国) | FEDIAF(欧州) | 日本 |
|---|---|---|---|
| 法的性質 | 自主基準(州法で採用) | 自主基準(EU法に準拠) | 法的拘束力あり(安全法)+自主規約 |
| 基準内容 | 栄養成分と表示 | 栄養+製造工程(HACCP) | 有害物質の規制、安全性中心 |
| 総合栄養食の定義 | 栄養基準を満たす | 完全食として表示可能 | AAFCO基準を援用して表示 |
| 更新頻度 | 定期更新 | 随時更新 | 必要に応じて改正 |
添加物の使用状況の違い
ペットフードに含まれる添加物は、国によって扱いが大きく異なります。
日本では使用が認められている成分でも、欧米では避けられているものも少なくありません。
猫の健康を守るためには、成分表示をよく確認し、信頼できる製品を選ぶことが大切です。
| 添加物 | 使用目的 | 日本での扱い | 欧米での扱い |
|---|---|---|---|
| 赤色3号(エリスロシン) | 着色(赤系) | 使用可能 | 発がん性懸念から使用回避傾向 |
| 赤色40号 | 着色(赤系) | 使用可能 | 使用回避傾向 |
| 青色2号 | 着色(青系) | 使用可能 | 使用回避傾向 |
| BHA(ブチルヒドロキシアニソール) | 酸化防止剤(保存性向上) | 使用可能 | 天然由来成分への切り替えが進む |
| BHT(ジブチルヒドロキシトルエン) | 酸化防止剤(保存性向上) | 使用可能 | 使用回避傾向 |
| エトキシキン | 酸化防止剤(保存性向上) | 使用可能 | 一部メーカーで使用回避傾向 |
日本の基準の特徴
日本では、人間用として安全とされる添加物がペットフードにも使用可能です。
しかし、ペット特有の健康影響や長期的な安全性への配慮は、まだ十分とは言えません。
また、表示ルールや製造工程の管理も、AAFCOやFEDIAFに比べて緩やかな傾向があります。
飼い主がしっかりと情報を見極めることが、猫の健康を守る第一歩です。

まとめ
「知らなかった」では済まされない選択だからこそ、知ることが安心につながります。
ペットフードの成分や基準は、見た目や価格だけでは判断できない部分が多くあり、すべてを完璧に把握するのは難しくても、「これは避けたい」「これは信頼できそう」と感じられる目を養うことはできます。
猫の食事は、毎日の積み重ね。
大切な猫のために、どんな選択肢があるのかを知って、取り入れられるものは取り入れていきたいですね。
実際にどんなキャットフードを選べばよいか迷う方は、こちらの記事も参考になります。

